東京五輪・パラリンピックが開催される今年、競技会場がある中区の竹前大区長は「おもてなし」の体制が整いつつあるとして、さらなる街の活性化を期待する。山下ふ頭を候補地とするカジノを含むIR(統合型リゾート)誘致については、周辺住民の安心のため、区としても継続的な取り組みの必要性を指摘した。
──昨年の振り返りをお願いします。
「開港160周年、地元の5商店街を中心としたイベント『横浜セントラルタウンフェスティバル』が開催されるなど盛り上がりました。区役所としても、市の花であるバラの絵柄をあしらった婚姻届の配布や記念撮影ボードを用意するなど、区内に住み、子育てをする人たちを応援する取り組みを行いました。昨年末には臨海部を中心にイルミネーションイベントも行われ、街の賑わいや回遊性が出てきた一年だったと思います」
──力を入れた施策や課題はいかがでしょう。
「多文化共生はその一つ。中区人口のうち約11%が外国籍の方です。来日して最初の居住地が中区というケースがとても多いということが現状把握によりわかってきました。国によっては3、4年の短期滞在の傾向があることなども確認できました。今年はヒアリングやアンケートを実施し、外国籍の方のニーズ把握に努めます。
回遊性の向上にも力を入れました。中区はいろいろな顔を持つユニークな街。それぞれの点を結ぶ動線をいかに描くか、引き続き考えていかなければなりません。水上交通の模索やロープウェイなどの移動手段も駆使していく必要があります」
──2020年度の重点施策を教えて下さい。
「横浜スタジアムが東京五輪の野球、ソフトボールの競技会場になるなど今年はオリンピックイヤー。間違いなく世界中から多くの方が訪れます。林文子市長が掲げる『おもてなしの行政』をまさに発揮するチャンス。区役所もしっかり取り組んでいきたい。区内に住む外国籍の方も、この機会にスポーツなどを通した交流で地域とのつながりが深まればと期待しています。防災面では現場で柔軟な判断ができるようルールの運用を含め検討していきたいと考えています」
──山下ふ頭のカジノを含むIRについて。
「中区の市民説明会は定員の2倍近い応募がありとても関心が高いと感じました。経済効果への期待は大きい一方で、治安や風紀の乱れに不安があるのも確か。住んでよし、働いてよし、訪れてよしの三拍子そろった街にしていくためにも、事業者や担当部署にきちっとした対応を継続的に働き掛けていく必要があります。周辺住民が安心できるようでなければいけないと思っています」
──区民へのメッセージをお願いします。
「『誰もが安心と活力を実感するまち中区』を目指して、全力で区政に取り組んでいきます」
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