寿地区の地域支援拠点「ことぶき協働スペース」が近隣の作業所に依頼し、「寿」型のクッキーの試作を行った。まだ改良が必要なため、一般販売には至っていないが「寿のまちの銘菓になれば」と期待を寄せる。
町の名前生かし
ことぶき協働スペースは、寿地区内外の連携や交流を推進する施設として横浜市寿町健康福祉交流センター内に昨年オープン。「ことぶきならではのオリジナル製品を作れないだろうか」と考えていた矢先、「知人の還暦祝いに『寿』型のクッキーを作れませんか」という相談がきたという。「この地区には寿町、翁町、長者町と縁起の良い町名が多い。これを生かせるのでは」。早速、上野かっぱ橋道具街にある金型専門店を訪れると、店には金型職人が試作した唯一の「寿」の金型があったが、既に売れてしまった後とのこと。店主に経緯を話すと、職人に連絡を取ってくれ、特別に寿の金型を作ってもらえることになった。
クッキーの製作は、同じ寿地区にある精神障がい者地域作業所「ろばの家」に協力を依頼。同施設が焼き菓子製作のほか、バターケーキなどのオリジナルオーダーも受付ていることからの抜擢だった。しかし寿の文字が複雑なため、型抜きが難しく、焼く作業中や包装の際に半分以上が割れたという。厚さや色味を変えて数パターン作るなど試行錯誤の末、試作クッキーを完成させた。
試作クッキーを手にした人からは好評だったが「お祝い事や縁起物として利用する方が多いと思う。割れる確率が高いうちはまだ販売できない」とろばの家スタッフの青山法子さん。ことぶき協働スペースでは「寿の金型を今より簡単な字体で作ってもらうなど改良を重ねて商品化を目指したい」と話す。商品の問い合わせはろばの家【電話】045・671・9083。
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