黄金町駅近くで大衆居酒屋「和泉屋」=中区初音町=を営む秋津茂さん(80)が 2020年度の神奈川県県民功労者表彰を受賞した。神奈川県ふぐ協会理事長などを歴任し、食品衛生の向上に尽力したことが評価された。
同表彰は県の最高表彰の一つ。団体や地域の活動を通じて、社会福祉、産業・経済、教育・文化などの公共の福祉に長年貢献し、業績が特に優れた人を表彰するもの。今年度は38人が受賞。
秋津さんが理事長を務めた県ふぐ協会は、伝統のふぐ料理を日本の文化として継承することを目的に、ふぐ包丁師試験の事前講習会を開催するなど後進の指導や衛生指導などを行う。
ふぐ料理が盛んだった横浜の市民酒場をルーツに持ち、現在は県内の約200店舗が加盟。かつては産卵の時期になると本牧の海岸沿いに沢山のふぐが訪れたことから、毎年4月には本牧市民臨海公園のふぐ供養碑前で供養祭も実施している。
ふぐ見極め60年
秋津さん自身は大衆酒場「和泉屋」の2代目。もちろんふぐは看板料理の一つ。
18歳から厨房に立ち、長年市内の市場で鮮度が良いふぐを見極め仕入れてきた。店のお品書きにはふぐのイラストが描かれており、冬場はふぐ鍋や刺身の注文が良く出るという。
表彰は6月17日付だが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、例年実施している表彰式は行われなかった。後日受け取ったという表彰状を手に秋津さんは「そんな器じゃないですよ」とはにかみながら、受賞を喜んだ。
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