今年3月末に閉鎖した西区東久保町の旧東台連絡所に10月15日、西区の小中学生が描いた防犯ポスターを使用した横断幕が設置された。建物前の道路は、地元小中学校の児童生徒らの通学路になっていることから、子どもたちの防犯意識啓発も期待される。建物の取り壊し時期は未定のため、当面の間、横断幕は設置予定だ。
旧東台連絡所は1972年の建造。2009年10月1日まで交番として機能し、その後、警察官が常駐しないもののパトロールなどの拠点である「連絡所」として運用されてきた。同地域の事件事故発生状況などから治安維持に支障がないとして今年3月31日に閉鎖されていた。
その後、ベニヤ板で入口をふさいだ状態となっていたが、地域住民からは「防犯上よくない」という声が上がり、戸部署が今夏に横断幕設置を地域住民に提案したことで今回の運びとなった。
戸部署は、横断幕設置について、地域住民の不安感の解消と地域安全活動への参加意識の醸成のためと説明している。
絵柄は西区防犯協会と戸部警察署が主催する防犯ポスターコンクールの優秀作品3点。毎年、西区内の小中学生を対象に実施しているが、今年度は新型コロナの影響で中止となったため、昨年度の作品を採用した。
式典に出席した西区第二地区町内会自治会連絡協議会の天笠米蔵会長は「旧連絡所前の道路は、稲荷台小や岩井原中=保土ケ谷区=の子どもたちのスクールゾーン。防犯意識の啓発になれば」と話した。西区防犯協会の金子勝雄会長は「地域の防犯は私たちの務め。明るい街にしていきたい」と期待していた。
住民活用、望む声も
連絡所の土地は横浜市が、建物は神奈川県が所有しており、取り壊し後は市に返還予定。しかし、予算面などから返還のめどは立っておらず、東久保町東朋会の和田泰次さんは、横断幕を歓迎しつつも「地域の集いの場として使用できたらうれしい」と話していた。
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