寿地区のバックパッカー向けホステル「ヨコハマホステルヴィレッジ(YHV)」=中区松影町3=の屋上が、グランピング空間に生まれ変わりつつある。近場の人たちにも集える魅力的な施設にしようと、3月開業に向け整備が進められている。
新型コロナの影響で宿泊者は激減、繁忙期である3月から6月までの売上は、前年比で9割減という状況だった。
そこで、同施設を運営するコトラボ合同会社(岡部友彦代表)=同所=は、これまでターゲットとしてきた外国人や遠方からの旅行者だけでなく、近隣に住む人たちにとっても魅力ある施設にしようとグランピング空間を発案。昨年の9月に、整備費用調達にインターネットを活用して寄付を募るクラウドファンディングを実施した。すると、全国各地にいるYHVファンたちの賛同を得て、募集開始から10日間で目標額180万円に達し、最終的には200万円ほどが集まった。
大型テントが2つ
屋上には大型のテントを2つ設置し、1日2組限定で貸し出す計画だ。
階下のホステルの宿泊とセット利用となっており、1組4人までを想定する。利用料金は宿泊代を含めて2万円の予定。時間はチェックインを想定して、午後3時以降の利用とする。また、昼時の利用ニーズに対応するため、宿泊を伴わないプランも検討中だという。
変わりつつある街の色合い
日雇い労働者の街として簡易宿泊所が建ち並んだ寿地区だが、いまは高齢化が進み福祉の街としての性格が色濃い。
岡部さんは、その街に外からの人の流れをつくり街のイメージを変えていこうと、バックパッカー向けの宿泊施設としてYHVを2005年に立ち上げた。今では、利用者の6割は外国人旅行者だという。
そこにコロナが直撃。外国から国内にターゲットを転換し、近場の人たちが非日常を味わえる施設を整備することで、寿地区の新たな魅力づくりにチャレンジする。
岡部さんは「デザイナーズマンションが計画されるなど、寿地区はこれまでと街のフェーズが変わってきている」と話す。グランピング施設については「近場の方にも遊びに来ていただけるような場所にしていけたら」と期待していた。
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