外国につながる子ども達が日常の風景などを撮影した写真を一冊にまとめた作品集の制作が大詰めを迎えている。10代の若者たちが自分自身と向き合い、自己肯定感を育成をするプロジェクトの発足5年を記念したもの。今年4月の発行を予定しており、現在、印刷費用の一部をインターネット経由で募っている。
この写真集は、写真を通して社会的弱者を支援するボランティア団体「Picture This Japan」が手掛けるプロジェクトの一環。同団体の代表を務めるフォトジャーナリストの大藪順子さんが、外国につながる中高生が写真をツールとした表現活動を通して、自分自身と向き合い自己肯定感を育成できればと、「横浜インターナショナルユースフォトプロジェクト」を2016年に開始。夏の終わりから8回の写真ワークショップを行い、風景や人々を撮影し毎年1月に横浜税関前の象の鼻テラスで作品展を開いている。20年までの5年間に約60人の外国につながる10代の若者が参加。今回の写真集は、これまで作品展に展示した全124点を収めた。
書名は『横浜(koko)―the views』、サイズは210mm四方のA4変形版。156頁のオールカラーで日本語・英語・中国語の三カ国語を並記。1冊3千円前後を想定している。
「みんな違う」を知って
写真集の編集委員で同プロジェクト初年度の参加者である田口真梨乃さん(19)=中区在住=は、写真というツールはルーツに関係なく、相手を感動させられる力を持っているとして、「外国にルーツを持つ若者に写真集を知ってもらうことで、勇気をあげられたら」と語った。
ペルーにルーツを持つ城間メリッサさん(19)=神奈川区在住=は「このプロジェクト(19年度)に参加して、『みんな違う』ということは、みんな同じなんだと分かった。世界が広がった」と話していた。
制作にあたりデザイン費や印刷費として市国際局から80万円の助成を受けており、その他にインターネット経由で募金を2月末日まで募っている(目標90万円、1月末現在で約60万円)。詳細は同団体のWebサイト(https://picturethisjapan.square.site/)へ。
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