横浜市は3月31日、山手地区に建てられた西洋館「山手133番館」を市の歴史的建造物に認定した。これにより市認定歴史的建造物は97件、西洋館は23件となった。現在は洋菓子店を営む(株)三陽物産=中区長者町=が所有し、耐震改修等の保全工事を予定している。同館の所在地は非公開。
「山手133番館」は関東大震災後の1930年頃の建築とされ、45年から53年まで米軍により接収されていたが、その他の期間は借家として利用され複数の家族が住んだ履歴がある。
同館は、山手本通りから外れた高台の上に立地しており、ワシン坂方面に向けて広い眺望がある。建築時は、眼前に港と海を広く望むことができたと考えられる。
名建築家も関与か
敷地面積は790・24平方メートルで木造2階建ての主屋と使用人室の付属屋、木造平屋建ての車庫の3棟で構成されており、外国人向け住宅として建てられた。市によると、簡素ながら高質な意匠で統一され、一部の特徴からエリスマン邸などを手掛けた建築家アントニン・レーモンドの事務所の関与も示唆されるという。
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