産業カウンセラーの養成やサラリーマンのキャリア開発、心の健康管理などをテーマに多数の著書を執筆する中区不老町在住の青木羊耳(本名・青木良郎)さんが5月7日、『妻を看取る 89歳の介護力』を文芸社から発行した。全207ページからなる単行本で、税込1650円。アマゾンや楽天ブックスなどで手に入る。
著書では、筋委縮性側索硬化症(ALS)を患い84歳で亡くなった妻の8カ月間にわたる看病・介助・介護の記録が綴られている。
妻の体調の異変に気付いたのは、滑舌が悪くなったためだ。原因を突き止めようと内科や耳鼻咽喉科、脳神経外科などを受診したが、手掛かりが得られなかった。
地域包括ケアを活用
正しく発音ができないなど妻の症状が進行するなかで、リハビリによる症状改善を急ぎたかったが「介護認定を受けてから」と市内、県内のどの病院も断られてしまったという。そこで、介護認定を受けるため、地域包括支援センターを活用。著書には、介護認定を受けるまでの経験談が細かに記録されている。
自宅で看る
検査入院を得て、妻がALSと診断されてから自宅で看る決断をした青木さん。著書では、病院や訪問診療、訪問介護との連携や地域包括ケアを活用しながら、自宅で介護するための体制づくりの過程を記している。
89歳の選択
89歳での介護は、厳しい現実が待っていた。妻を抱き起こす力がなく、日常生活で転倒してしまう機会も増えた。つかまり柱の設置やレスパイト入院、息子や娘の協力など試行錯誤したことを振り返る。
著書を完成させた青木さんは「無我夢中に過ごした妻との介護の記録を1冊にしました。自宅で介護する方たちの参考になれば嬉しいです」と話している。
|
<PR>
中区・西区・南区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|