みなとみらい本町小学校の初代校長に就任した 小正 和彦さん 西区中央在住 55歳
児童の学びが地域をつくる
○…「皆さんは出来たての学校の、最初のピカピカの1年生。これから皆さんと毎日楽しい学校を作っていきたいと思います」。66人の新1年生を前に優しい声で語りかけた。西区では62年ぶり、みなとみらい(MM)21地区では初となる小学校。本町小から分離し、最終的には再合流する前提で新設された特殊な学校だが「子どもたちにとっても自分たちの学校を作っていく経験はなかなかできないこと。本町の良さとMMだからこそできることの両方を持った学校にしていきたい」と前向きに捉える。
○…校長の経験は3校目。もともとは海外駐在員の子や帰国子女の教育をサポートする会社やNPOに従事していたが、横浜の公立小初の民間出身校長として2005年、42歳でつつじが丘小=青葉区=に赴任。神奈川区の幸ケ谷小でも6年間校長の職を担った。幸ケ谷小では国連が提唱する「持続可能な開発目標」を授業に取り入れ、地域を舞台に子どもたちが学んだ。MM本町小でも「まちづくりに自分たちで参加し社会との接点を持つことは児童の大きな力になる」と取組む予定だ。
○…学校教育への想いの原点にあるのはつつじが丘小で過ごした6年間。地域の人に声をかけて学校教育を手伝ってもらったことで、住民から「街が変わった」との言葉を掛けられた。横のつながりが希薄だったニュータウンで、学校を媒介にして横のネットワークが街に構築された。民間教育ではできない公教育のすごさを実感した出来事だった。
○…娘も時を同じくして、この春社会人としての第一歩を踏み出した。「朝礼は短く」など、こんな校長になってほしいと13年前に愛娘がくれた手作りの「校長先生マニュアル」は、今でも大切に持っている宝物だ。
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