中区石川町2丁目と3丁目の2つの商店街がこのほど、空き家を活用した宿泊施設「Yokohama Guesthouse」をオープンさせた。女性専用のドミトリー(相部屋タイプの宿泊施設)と1棟丸ごと使用できるゲストハウスの2施設。増加する外国人観光客などを呼び込み、石川町地域の活性化につなげたい考えだ。
宿泊施設は石川町2丁目の「ひらがな商店街」(佐藤晃一会長)と同3丁目の「ひらがな商店街ウエストアベニュー」(飯田峰子会長)の2商店街の合同で整備した。
ひらがな商店街は2017年に国の商業自立促進事業を活用して、商店街内の空き店舗にコミュニティカフェをオープン。佐藤会長は石川町の活性化を目的に、数年前からカフェと宿泊施設の整備、そして地元の神社での衣装着付け体験などの地域文化資源を活用した事業を計画してきた。
今回の宿泊施設は、国の地域文化資源活用空間整備事業として採択され、その助成金を使い昨年8月ごろから改修工事を進めてきた。
空き家を利活用
宿泊施設は「HACO」(2丁目)と「TATAMI」(3丁目)の2種類で、いずれも2階建の空き家を改修した。HACO(延床面積60・85平方メートル)は8床からなる女性専用のドミトリーで、1階は共有スペースとなっており、シャワー2室、トイレ2カ所、ミニキッチン1台を設置。そして天井には、横浜を拠点に活動するアーティスト・ロコサトシさんが石川町の路上アートイベントと連携して制作した作品が採用されている。宿泊費は1人1泊3300円からで子どもの同伴も可能だ。
TATAMI(同49・23平方メートル)は、その名の通り畳敷き。1階には外国人観光客を意識し、茶室を想起させる囲炉裏を設置。1泊2万円からで6人まで宿泊できる。
これらのゲストハウス整備にあたり両商店街では地域向けの説明会や内覧会も実施し、理解を得てきた。佐藤会長は「色々な意見があります。石川町を活性化させていくためにも状況を見ながら運営していきたい」と話す。利用者は外国人観光客を想定するが日本人観光客も受け入れる。将来的には外国人参加型のワークショップや交流イベントの会場として使用することも視野に入れており、両商店街では、多文化交流事業にも役立てたい方針だ。
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