南吉田小の「読み聞かせボランティア」代表で子どもに本の魅力を伝える 土屋 乃以さん 高根町在住 35歳
子ども引っ張る「パワフルママ」
○…子どもたちに本の素晴らしさを知ってもらおうと、児童の保護者らが集まって毎週水曜日、学校の「読書タイム」で本の読み聞かせを行っている。代表を任されて3年目。就任当初は手伝ってくれる”人集め”に苦労したが、明るくパワフルな性格が人々を引き付けたのか、現在は約15人が在籍。活動は活気に満ちている。「本を読んでいるときは一つの物語で子どもたちとつながっているように感じる」とやさしく微笑む。
○…東京都出身でシングルマザーの家庭で育つ。「母親としか接したことがなかった」という幼いころ、保育園に入り、教諭や友人と出会ったことで描いた夢は「先生」になること。子どもに何かを伝える仕事に憧れを抱いた。学生時代は「ガリ勉だった」というほど勉学に集中。長い時間を机と向き合って過ごしたという。「母は勉強する自分を嫌がったが、それに反発したい気持ちがあった」。反骨心をエネルギーにして地道な努力を続けた。高校卒業後、横浜国大に入学し、在学中に結婚。卒業後は横浜市の小学校教員になった。
○…西区の小学校で2年間務めた後、妊娠、出産が重なり教師を退職。しかし、その後も「子どもと関わっていたい」という気持ちは途絶えず、未就園児と保護者がケアプラザに集う育児サークルを6年前から開催している。さらに、妊娠・子育て中の女性が子どもと無理なく遊ぶことができる場所などを記した情報紙「なないろ広場」を年に4回発行。「『近所のおばちゃん』にできることは無限大。今は本当に幸せ」と充実感に満ちた表情で話す。
○…5人の子どもは一番上が小学4年の息子で、下は6カ月の女の子。夫と合わせて7人という大家族での生活は「兄妹同士で世話をしてくれるから楽ちん。4人も5人も一緒」とどこまでもパワフル。「飾らず、自分を大きな人間に見せないように」と同じ目線に立つことを心がけ、これからも子どもに寄り添い続ける。
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