蒔田駅周辺の「地下鉄蒔田駅新光商栄会」(山本道昌会長)が11月16日、商品販売や縁日などの「蒔田ふれあい市」を開く。商店街設立25年目で本格的なイベント開催は初めて。周辺で店舗減少が進む中、商店街側は初の企画を前に「地域に喜ばれる内容にしたい」と町内会と協力して準備を進めている。
新光商栄会には、蒔田駅から通町交差点付近までの鎌倉街道沿いと周辺にある25店舗が加盟。1990年に設立された当時は70店舗以上あったが、年を追うごとに減少している。
鎌倉街道沿いでマンション建設が進んだこともあり、店舗が並んでいない場所も多く、山本会長は「商店街として認識されづらいこともある」という。また、ほかの商店街が行うような、中元、歳末の売り出しもない。対外的なイベントは設立当初に企画した福引きのみで、現在の商店街役員でさえ、当時の様子を覚えていないという。
店舗減少に歯止めがかからぬ中、山本会長は「商店街の原点である住民に喜ばれることをやらなければいけない」と考えた。商栄会の会員である乾繁さんが宮・花・宿3・4丁目町内会の会長を務めていることから、町内会に協力してもらい、物品販売などを行う「蒔田ふれあい市」を企画。市が商店街活性化を目的に行う補助事業を活用し、開催を決めた。会場は地域内にある大山ねずの命神示教会の駐車場を借りる。
商栄会から7店舗が出店し、海苔やせんべい、野菜、花などを売る。同町内会の老人会はおでんや豚汁などを販売する予定だ。時間は午前10時から午後2時。
人通り減で危機感
周辺では店舗が少なくなった蒔田駅南口商栄会が今年春に解散するなど、厳しい状況が続いている。乾さんは「2年前に駅南口にエスカレーターができ、鎌倉街道沿いを通る人が減った」と危機感を口にする。2016年1月に区庁舎が浦舟町へ移転すると、駅利用者の減少も予想される。山本会長は「遠くに買い物に行けない高齢者にとって商店街が憩いの場になるようにしたい」と話し、初のふれあい市をきっかけに、より地元を意識した運営をしたいとしている。
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