食生活等改善推進員(ヘルスメイト)として住民向けの料理教室を続ける 高橋 祐子さん 永田山王台在住 75歳
料理が育む人とのつながり
○…市からの委託を受け、施設などで開かれる料理講座で講師を務めるほか、自身が主催する「パン作り教室」を月に一度、1999年から続ける。「料理に関する人の意見を聞くことで、自分にとっても勉強になる」と指導する立場でありながら自らも学ぼうと心掛ける。
○…北海道釧路市出身。冬は氷点下25度に達するという極寒の地で育った。学校に通う途中で「よく眉毛やまつ毛が白くなっていた」と振り返る。高校1年生のころ、母、姉と一緒に東京へ越した。3年生の時に走った校内マラソンで優勝した思い出がある。「父が中距離の国体選手だったから」と戦地で帰らぬ人となった父ゆずりの体力に感謝する。神奈川県の短大を卒業後、自動車会社に入って事務関係の仕事を担当した。そのころから料理が好きで仕事の後、料理教室に通って腕を磨き、会社の昼休みには「同僚とお弁当を並べて楽しんだ」と微笑む。
○…社内で出会った夫と24歳で結婚。長女を授かり会社を退職した後、30歳から永田山王台で暮らす。その後、近所の料理仲間に誘われて33歳でヘルスメイトになった。「これまで学んだ料理に関する知識を人に伝えたかった」と子どもから高齢者まで、世代に合ったバランスの良い食事を提案。南区の食生活等改善推進員会会長を14年間務めたほか、03年から2年間は市の協議会会長として、2600人の推進員をけん引した。
○…横浜中央走友会に創設時から30年以上所属。「後期高齢者だから最近はあまり走っていない」というが、バランス良い食生活と適度な運動で体から若々しさが溢れる。夫は「外出するときはいつも車で送ってくれる」と嬉しそうな表情。自宅では愛情を込めた料理でもてなす。パン作り教室は12月18日で開催170回に到達する。「1回1回を大切に、元気なうちは続けたい」と料理が育む人とのつながりを大切にして、食の素晴らしさを伝えていく。
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