市立六つ川小学校(角田和暁校長)にある畑で昨年から地域住民が参加した野菜作りが行われている。この数年で荒れてしまった畑を住民有志が整備。児童と一緒にダイコンなどを作り、給食にも活用した。3月11日にはジャガイモが植えられ、学校は食育や生命の大切さを教えることにもつながると期待する。
同校は1967年の開校時から校庭脇に20m四方ほどの畑があった。校内に畑や田んぼがある小学校は多いが、これだけの規模の畑は区内では珍しい。
以前は畑を使い、野菜を育てていた。しかし、この数年は教諭の入れ替わりなどで畑が手入れされず、野菜を作れなかった。
昨年、学校と地域住民の懇談の場で、畑の現状を説明したところ、住民側から「畑を整備し、野菜を作れるようにしたい」と協力の申し出があった。
農業の経験がある人を含め、校区の六ツ川大池、六ツ川、南永田・山王台地区の10人以上がボランティアとして名乗りを上げた。夏には畑の横にある笹から伸びた地下茎を取り除き、土づくりのために給食の食べ残しを肥料の代わりにまくなどして、整備を続けた。
収穫物を給食に
昨年9月に児童と住民が協力し、ダイコンを植えた。住民は数日置きに畑を訪れ、児童も雑草を抜くなどして協力した結果、大きく成長。約300本が育ち、児童が抱えきれない大きなものもあった。収穫したダイコンは給食で提供された。
3月11日にはジャガイモを育てるために住民4人の指導を受けながら、2年生と5年生が種芋約100個を植えた。順調なら6月ごろに収穫できるという。
角田校長は「野菜は児童が自分で育てたものという意識があり、命の大切さや地域の方への感謝の気持ちを養える」という。
野菜作りを行う六ツ川地区連合自治会の東梅良成会長は「これだけの畑があるのにもったいないと思っていた。年間を通して野菜を作りたい」と今後も学校と協力していく意向だ。
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