鎌倉街道沿いの通町4丁目に間もなく南区初の燃料電池車用の水素ステーションが開所する。「ENEOS(エネオス)」を運営するJX日鉱日石エネルギーの施設で、市の補助金を受けて整備された。市は2020年度までに水素ステーションを10カ所整備する計画を進めており、5カ所目となった。
「エネオス」新装
このステーションは、既存のエネオス店舗を取り壊し、新しく作ったもの。JX側は「3月中にオープンする」としている。ステーションはほぼ完成しており、燃料電池車に水素を供給する機械が1機置かれ、ガソリンの給油機はない。操作は従業員が行う。JXによると、1台の車を約3分で満タンにできるという。水素の価格は1kgあたり1080円(税込)。
JXは東京、名古屋、大阪、福岡の大都市圏に約40カ所のステーション整備を計画しており、2月24日までに19カ所を開いた。
JXの水素ステーションは、16年2月に旭区と泉区、11月に中区の大さん橋付近に設置され、2月23日には都筑区にある商業施設「IKEA」内に設けられた。市内4カ所を含めて県内に8カ所が開設されている。
ステーションの稼働状況についてJXは「燃料電池車が少ないので、まだそれほど多くない」としている。
水素はガソリンに比べて製造段階での二酸化炭素排出量が少なく、環境負荷が低いとされている。
市は地球温暖化対策の一つとして、水素の利活用を主要施策にしている。2020年度までに燃料電池車普及2千台、水素ステーション10カ所整備などの目標を掲げ、取り組みを進める。
市7千万円補助
ステーション整備には一般的に4〜5億円が必要とされる。市は事業者向けに上限7千万円の補助金制度を設け、今回の整備でもJXに上限額が交付された。
電気自動車に比べて普及が遅れている燃料電池車。トヨタ自動車が販売する「MIRAI」は価格が700万円以上し、生産量が限られるため、今注文しても納車は19年以降になるとされている。
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