南永田団地内にある商店街の空き店舗を活用したイベントが4月23日に行われた。連合自治会と南区の事業で昨年から空き店舗活用策を考えてきた団地住民による組織が初めて企画。幅広い世代が参加できる内容で盛り上がった。今後、住民側は空き店舗を憩いの場として活用できるように取り組んでいく。
シャッター閉じ25年
南永田団地は1974年に完成。UR都市機構が管理し、賃貸と分譲合わせて約2400戸がある。団地内にある商店街「南永田商栄会」はスーパーや郵便局など13店が営業。しかし、出店がなく、25年以上も空き店舗になっている場所もある。団地周辺にスーパーができたことや住民の高齢化が進み、新店舗が入らない状況が続く。住民からは「空き店舗を使い、住民が集える場を作れないか」などの声が出ていた。
南区と永田みなみ台連合自治会(常木敬司会長)は昨年11月から、地域課題の解決やまちづくりを担う人材育成を目的に全3回の講座を実施。団地住民がまちづくりの専門家の話を聞き、空き店舗の活用策を考える組織設立を目指す方針が決まった。
区補助金得て始動
講座終了後、参加者が「永田みなみ台まちづくり委員会」を立ち上げた。会長には同自治会の常木会長が就き、約30人が参加。委員会は自治会と協力し、地域の課題解決を目的にした区の補助金事業に応募。今年度は30万円の補助金を得た。
23日はUR側に依頼し、イベントのために空き店舗を一時的に借りた。約60平方メートルの空き店舗と店舗前の広場を使い、住民の関心を高めるためのイベント「つながり祭」を開催。幅広い世代が楽しめるようにと、けん玉遊びやハーモニカ演奏などを企画。親子で楽しむ様子が目立った。自身が子どもの時以来、久々に空き店舗のシャッターが開いた様子を見たという主婦は「昔のにぎわいが戻ったようで嬉しい」と話した。
常木会長は「委員はこの活動に携わり、自分たちが元気になった。空き店舗を常時開けられるようにし、みんなが集まって憩える場を作りたい」という。今後、2カ月に1回のペースでイベントを行い、継続的に運営できる体制を整えながら、憩いの場作りを目指す。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|