南区版 掲載号:2017年1月1日号
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完成350年を迎える吉田新田を盛り上げる「YS350実行委員会」の委員長を務める 高橋 一成さん 万世町勤務 66歳

湧き出るアイデアで新風

 〇…2017年、横浜の発展に大きな影響を与えた吉田新田が完成350年を迎える。節目の年を契機に地域の魅力を発信しようと作られた実行委員会のトップに就いた。「関内・関外の商店はしぼみつつある」と危機感を隠さない。委員会として5月の国際仮装行列に参加し、吉田新田の歴史をアピールしようと計画中。ほかにも、地区内の祭りに観光客を含む外国人が参加しやすい環境を整えることも考えており、アイデアは尽きない。「目が向いていなかった古いものをどう活用していくか」。人脈をフル活用し、奔走する。

 〇…1890年創業の薬局に生まれる。3代目社長の父親は県薬剤師会の会長や業界団体の要職を歴任。同時に漢詩の作家としても名を馳せ、横浜文化賞を受賞。作品が知事室や市長室に飾られるほどだった。「詩ばかり作っていて、それで商売ができるなら薬剤師もいいと思った」。公害が与える環境への影響を調査する仕事から父の跡を継ぐ。父は昨年11月に他界。「父と同じで行き当たりばったりだね」と自らを評する。

 〇…跡を継いだが、思うほど仕事は甘くなく、さまざまな病気を抱えた人が店にやって来る。ある時、切れ痔だという人との会話の中から異変を察し、結果として大腸がんが見つかった。「薬局を何でも相談できる場にしたい」と言うように「病気を治すのではなく、病人を治すことを心がける」は企業理念だ。南区内に3店ある「高橋薬局」のほか、13年から保育園も運営。「”看取り”専門の施設も作りたい」と展望は広がる。

 〇…横浜橋通商店街では副理事長としてイベントや新しい企画を次々に打ち出す。商店街顧問の桂歌丸さんとの縁で始めた薬局での落語会は10年を迎える。「トイレの中で考え事をするとアイデアが出てくる。”運”が付いていいでしょ」と高らかに笑う。吉田新田の歴史を大切にしつつ、湧き出るアイデアで節目の年に新しい風を吹かせる。

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