中里の「カギの横浜ロックサービス」代表で2月に優良産業人表彰を受けた 横山 篤朗さん 大岡在住 42歳
失敗恐れず前へ
○…商工業振興への長年にわたる功績が認められ、2月に南区内の企業で唯一、事業主部門で商工会議所から表彰された。会社経営者として、現在は8人の従業員をけん引。合鍵製作や防犯セキュリティー工事などを専門に、自らも現場で汗を流す。「鍵は呼ばれて行く仕事。信頼関係が大切」と優しい表情で話す。
〇…井土ヶ谷小、南中出身。子どもの頃は従姉と折り紙などをして遊ぶことが多く「昔から手先が器用だった」という。トム・クルーズ主演の映画「カクテル」を見たことなどからバーテンダーに憧れ、19歳で仲間とバーを開業。思い立ったらすぐに行動に移す積極性で、横浜、千葉に出店。東京の離島・小笠原で3店目をオープンし、しばらく生活したこともある。「失敗することを考えていたら何もできない」。信念を語る。
〇…店を仲間に任せて横浜に戻った20代前半、雑誌で「鍵の学校」の情報を見た翌日に入学。生まれ持った手先の器用さと瞬時に物の構造をイメージできる”機械いじり”への才能で、1年かかると言われるカリキュラムを1カ月でこなした。1999年に「カギの横浜」を創業。車1台でまちを走り回り、自力で仕事を獲得。高級車の鍵を紛失したという依頼に、鍵開けから分解、製作を夜通しで行ったことも。「次やる時は半分の時間でできる。専門知識は現場で身に付けた」と実践で技術を高めた。
〇…母と娘と大岡で暮らす。洋菓子職人の専門学校に通う娘とはよく旅行に出掛けるなど仲が良い。地域では神奈川県警の委嘱を受けて市民に防犯面のアドバイスなどを行う「防犯コンシェルジュ」としても活動。「その人に合った対策を提案したい」と微笑み、鍵・錠取扱業者が集まる組合主催の講座などでも講師を務め、培った知識を次世代に伝えている。「同業者へのコンサルタント業なども行い、業界の発展に貢献できたら」。失敗を恐れない心と行動力で前進を続ける。
|
|
|
|
|
|