堀ノ内睦町地区で子どもと大人が食事や遊びを通して交流を図る「こども食堂」の取り組みが広がっている。地区内で異なる主体が連携しながら、1カ月に計3回開催しており、地域のネットワークづくりにつながっている。関係者は「毎週、地区内のどこかで開催できるようにしたい」と意気込む。
こども食堂は、さまざまな人が集う地域コミュニティとしての役割も担い、全国に広がっている。
同地区では、主婦らの住民有志がグループ「わいわい食堂」を結成。今年1月から睦地域ケアプラザでこども食堂を始め、毎月第3土曜日に開催している。
こども食堂の開催を検討していた睦町の生活保護受給者更生施設「民衆館」でも、7月から「てのひら食堂」を始めた。同館と母子生活支援施設「睦ハイム」、ボランティアグループ「むつみ茶屋」が第1土曜日に行う。必要な費用は同館の地域公益事業の事業費でまかなっている。
10月の開催は地域行事の関係で第2土曜日の14日に行った。小学生ら約20人の子どもが参加。カレーライスなどを食べた後は、同館に実習で来たことのある大学生ボランティアらとボードゲームや輪投げをして楽しんだ。
同館の江森幸久館長は「施設利用者だけでなく、地域と一緒に活動することが重要だと考えた」と開催の意義を語る。先行する「わいわい食堂」での取り組みを参考にし、受付や食事提供の流れをスムーズにできるようにした。
異世代交流の場に
こども食堂の立ち上げをアドバイスしてきた同ケアプラザ地域活動交流コーディネーターの森博昭さんは「食堂は異世代交流の場として重要であるほか、地域活動の担い手育成の役割も果たす。毎週、堀ノ内睦町地区のどこかで食堂が開かれるようにしたい」と願う。第4土曜日は障害者支援団体が同ケアプラザで「たんぽぽ食堂」を開いており、毎月第1、3、4土曜日には、食堂が行われている。
森さんは「こども食堂を始めたいという人も増えている。まずは相談してほしい」と呼びかける。南区内ではこども食堂の開設が相次いでおり、「ほかの地区のモデルになれば」とも話している。
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