南区や中区などの公共掲示板に登場し、”謎のゆるキャラ”として人気を集めている「のげやまくん」の絵本が6月2日、星羊社=中区=から発売される。
のげやまくんは野毛山動物園の近くに住んでいるという設定で、2011年6月に突如公共掲示板の貼り紙に登場。フェイスブックやツイッターなどのSNSと並行して動物園や野毛周辺の情報発信を行い、「のげ〜」と発する愛くるしいキャラクターでファンを増やしている。
絵本のタイトルは『のげやまくんとくま』。落し物の熊のぬいぐるみと一緒に野毛山動物園などの街を巡り、持ち主を探すストーリー。
40カ所で活動
作・絵を手掛けたのは匿名でのげやまくんを描き続ける西区出身の男性。「掲示板によく分からない貼り紙があったら面白いと思った」のがきっかけ。教育関係の仕事の傍ら、7年間、公共掲示板の掲示期限である10日ごとに新しい内容に貼り替えている。ピーク時は南区、中区、西区などの70カ所に貼り、その数は通算1万枚を超える。最近は掲示板が減少したことにより40カ所になった。市によると、市内の公共掲示板はインターネットの普及や老朽化により約5年後の完全撤去に向けて作業が進んでいるという。
のげやまくんの”活動拠点”である掲示板が消えゆく中、近年では市民ギャラリーなど、公共施設にも掲示し、地域の活性化にも一役買っていた。
絵本化は、のげやまくんの新たな活動の場の一つとして、中区の出版社「星羊社」と企画。両者初の絵本制作となったが、互いに共通する”地元愛”で試行錯誤を繰り返し、約1年間かけて完成。横浜開港記念日で、のげやまくんの誕生日でもある6月2日が発売日。売上げの一部は野毛山動物園に寄付される予定。
「絵本を見て自分のまちをもっと好きになってもらえれば」と星羊社。作者も愛着のあるまちで念願だった絵本化が実現できたことを喜んでいる。男性は名前などを公表しないが「誰かがのげやまくんの活動を見てくれる限り、ずっと続けていきたい」と話している。
1冊1200円。星羊社のサイトで予約受付中。問い合わせは【電話】045・315・6416。
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