来日して間もない外国人に日本の生活ルールなどを知ってもらうために南区役所が作成した冊子を使った「生活ガイダンス」が9月20日、みなみ市民活動・多文化共生ラウンジで行われた。増え続ける外国人住民に対応したもので、日本人と外国人が暮らしやすいまちづくりを目指す。
母国語冊子使い
南区の外国人人口はこの3年間で2割以上増え、区人口の5%を占める。日本語の読み書きはもちろん、日本のルールや風習を知らぬまま生活している人がおり、区は安心して生活を送ってもらおうと、外国人の生活に関する情報をまとめた冊子「南区生活のしおり」を英語、中国語、ハングル、タガログ語の4言語で作成し、9月から転入手続き時に渡すなどして配布を始めた。冊子の内容を詳しく説明するガイダンスを10月下旬までに4言語で計8回開く。
ごみ分別に関心
1回目のガイダンスは中国語で行われ、14人が参加。区役所とともに冊子を作ったみなみ市民活動・多文化共生ラウンジの中国人スタッフが南区で開かれる「桜まつり」などの行事を説明した後、転入後に必要な書類や保険、年金について説明。ごみの分別方法は実際にビンや缶、プラスチック製品を示して説明。参加者からは「集積所に陶器を捨てたら取り残されていたのだが、いつ出せば良いのか」「電池はどのように捨てればいいのか」といった質問も出た。ほかにも、節分やお盆といった日本ならではの行事や風習、災害時の対応や備えておくべき物も説明された。その上で「中国にいる親が日本に短期滞在した際に病気になったら保険はどうなるのか」といった冊子には書かれていない質問も出た。
参加した来日8年目の女性は「今まで何となく知っていたことが理解できて良かった。母語(中国語)で説明してくれるととても分かりやすい」と話した。区政推進課は「今後は外国籍住民が集まる場所や外国につながる児童が多い南吉田小学校へ出向いてガイダンスを行うことも考えている」と話す。ガイダンスの中で出た質問などを参考に冊子の内容を更新していく予定。外国人の割合が2割を占める寿東部地区の会合に同ラウンジのスタッフが参加するなど、住民の声を聞きながら関係構築を進めており、同地区をモデルに外国人と日本人が相互に理解し合える関係作りを目指す。
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