市民ボランティアが外国籍の中学生に勉強を教える教室「さくらんぼ」が4月に始まった。3月まで「みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ」=浦舟町=で開かれていた学習支援教室を実質的に引き継いだもの。有志が生徒と一対一で向き合い、支援しており、団体側は協力者を募っている。
市内でも南区は外国籍の児童・生徒が多く、日本語の理解が不十分なまま学校の授業を受けているケースがある。そのため、同ラウンジが2012年から週1回、学習支援教室を開き、ボランティアが活動していた。
しかし、市教育委員会からラウンジへの支援期間が今年3月で終了。ボランティアの佐分利豊さんは「学習だけでなく、子どもの居場所にもなっている」と教室の継続を希望し、ほかのボランティア15人とともに「さくらんぼ」を立ち上げた。
同ラウンジが入る建物の部屋を使い、毎週火曜日の午後5時から国語、数学、英語などを教える。平楽中や蒔田中などの13人が登録。生徒の大半は中国籍だ。中国から1年前に来日し、蒔田中に通う女子は「学校の授業は進むのが速い。ここならゆっくり教えてもらえる」という。ボランティアの経歴は元公務員や海外生活経験者など、さまざま。定年後の活動として参加する人が多い。
例年、中国の学年が切り替わる9月前に来日する生徒が増えることから、さくらんぼは、ボランティアを増やし、体制を整えたい意向。佐分利さんは「交通費も出せず、手弁当でのお願いとなるが、子どもたちのために協力してほしい」と話す。
さくらんぼのほかにも、南区では、小中学生を対象にした「にほんごでスマイル」や高校進学を目指す外国人向けの「たぶんかフリースクール」など、ボランティアによる日本語・学習支援教室が複数ある。
さくらんぼに関する問い合わせは問い合わせは佐分利さん【電話】045・260・9028。
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