南区総合庁舎の移転に伴い、区西部住民の庁舎への足を確保するため、2017年2月から始まった神奈中バスと市営バスの乗り継ぎ割引措置が3月31日で終了する。利用者は約3年間で1日平均0・8人と開始当初から低迷したままで、異例の措置が幕を閉じる。
割引措置は、神奈中バスの六ツ川や南永田団地などから井土ヶ谷下町へ向かう路線が停車する井土ヶ谷バス停から区庁舎へ行く市営バス199系統に乗車時、口頭申告すると、料金が半額の110円(現金の場合)になるもの。別所方面から出る神奈中バスに乗り、蒔田駅前から199系統に乗り継ぐ場合も半額になる。対象は午前9時台から午後3時台の計7本。庁舎前から乗り、鶴巻バス停で乗り継ぐ場合も割引が受けられる。
南区役所によると、17年2月から19年12月までの約35カ月間(営業日数707日)に割引申告があったのは3停留所合わせて581人。1日平均0・8人だった。
最長50分待ちも
利用は当初から1日1人程度で、区は西部住民にチラシを数回配布するなど、利用促進を図ってきた。しかし、乗り換えのタイミングが合わない場合は最長で50分以上待つこともあり、利用は伸びなかった。割引を受けなくても、早く乗り継げる別の路線や地下鉄を使って区庁舎に行く人が多かったと予想される。また、バスは敬老パス利用者が多く、割引を使う必要がなかったという見方もある。
割引は特例のため、当初から最長3年間の期限付き措置だった。利用実績について南区区政推進課は「利用が少なかったのは残念。割引措置はなくなるが、4月から199系統は一部ルートを変更して運行を続ける」としている。
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