新型コロナウイルスの影響でごみ量が増加している。南区内の4月の可燃ごみ量は昨年4月比で1割増。ペットボトルなども増えており、外出自粛による家庭内消費の増加が要因とみられる。その中、ごみ収集を行う職員に対して区民から感謝の気持ちを伝える手紙が多く寄せられており、市資源循環局南事務所は「とても励みになる」としている。
同事務所の調べでは、南区の4月の可燃ごみ量は昨年4月に比べて1割増。缶・びん・ペットボトルは16%増えた。ごみ量は例年、引越し時期の3〜4月や年明けに多いが、毎年、同じ傾向をたどっている。月間で前年同月比1割増に同事務所は「過去に例がないことなのでは」と驚く。
外出自粛要請が始まった4月上旬から中旬は「家の中を片付けた時に出たと思われるごみが目立った」という。同時に集積所のかごからあふれたごみ袋をカラスが破るケースも増えた。
4月20日ごろから、「ごみを集めていただき、ありがとうございます」などと書かれた手紙を貼ってごみを出す人が出てきた。これまでに約70通を確認。すべて事務所内に掲示している。同事務所の須賀一裕所長は「感謝の手紙は今までなかった。職員の励みになる」と話す。感染防止のため、収集車の消毒を徹底して業務にあたる。
緊急事態宣言が解除され、ごみ量は落ち着き始めた。同事務所は「ごみを出す曜日、分別ルールを改めて徹底していただきたい」とし、「袋をいっぱいにせず、中の空気を抜いて出してほしい」呼び掛けた。
2019年度の南区の可燃ごみ量は市計画基準の17年度比で0・6%の増加。今年度は食品ロスの削減などで生ごみ減量に注力する方針だったが、コロナ禍で街頭キャンペーンが行えず、同事務所は「可能な範囲で行いたい」としている。
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