六ツ川在住で表具師の齋藤博巳さん(87)=人物風土記で紹介=と共進町在住で私立桐光学園小学校=川崎市麻生区=で校長を務める斎藤滋さん(63)が神奈川県の県民功労者には選ばれた。2人は業界の発展のために尽力し、県の最高表彰を手にした。
同表彰は県の最高表彰の一つ。団体や地域の活動を通じて、社会福祉、産業・経済、教育・文化などの公共の福祉に長年貢献し、業績が特に優れた人を表彰するもの。今年は38人が受賞。表彰は6月17日付け。
組合の旗揚げ担う
齋藤博巳さんは1967年に創設された県表具経師組合連合会(現県表具経師内装協同組合、事務局・二葉町)の旗揚げ時から在籍する。52回を数える組合主催の「表装作品展」の発案や運営にも大きく携わった。書記や副会長を歴任し、98年に理事長に就任。理事長を退任した今も相談役として、後進の育成に貢献している。
133年の歴史を持つ表具店「経貞」の3代目店主を務め、92年には厚生労働大臣が卓越した技術を持つ職人に贈る「卓越した技能者(現代の名工)」にも選ばれた。県民功労者表彰について「私たちの組合から初の受賞だと聞いている。賞の名に恥じぬよう、これからも表具業界の役に立ちたい」と話した。
私学間の架け橋
斎藤滋さんは1996年開校の桐光学園小学校の準備から携わり、2006年に校長就任。現在は関東地区私立小学校連合会、神奈川県私立小学校協会の会長も務めている。各学校間の架け橋役を担い、教育の発展などに寄与している。
地元の活動にも熱心で、昨年まで共進町二丁目町内会の組長を2年間務め、防災訓練などの行事にも参加。「休日は近所を数Km散歩。春にはお花見スポットの大岡川を歩くのが気持ち良い」と語る。「教員の基本は、子どもを良い意味でサポートすること。他の私立学校と情報交換や交流、研修などを通して協力し、教育界をリードしていきたい」と展望を語った。
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