外国にルーツがある子どもや保護者を支援する中村町のNPO法人「信愛塾」は食事に困る子どもに栄養バランスの取れた食事を提供しようと、こども食堂を開いている。同所の竹川真理子センター長は「子どもたちには食卓を囲む楽しさ、コミュニケーションの大切さを学んでもらいたい」と思いを語る。
信愛塾には日本人のほか、10カ国以上に関係する在日外国人の子どもが通い、母国語を用いながら国語や数学、英語などを学んでいる。
施設を利用する多くの子どもは両親が共働きで家にいない、ひとり親で家計が厳しいなどの理由で食事に困っている。「食事に困る子どもの役に立てれば」との思いで、昨年1月にこども食堂を始めた。
食事は2016年から横浜中華街でこども食堂事業を行う「キッズレストラン笑福」=中区=が提供。必要に応じて昼食や夕食を賄ってきた。笑福の森本雅広事務局長=人物風土記で紹介=は「笑福がこども食堂を始めた当初は、夏休みに体重が5kg減ったという子どもがいた。中区や南区は外国人労働者の子どもが多く、言語や文化の違いから馴染めず孤立してしまう場合もある」と話し、信愛塾との連携強化を図る。
「心のつながりを」
臨時休校中、信愛塾には「頼りの給食がなくなり、昼食が食べられない」という相談が多く寄せられた。本来は週1回ペースの子ども食堂を週2回に増やした。
笑福のほか、南区内の市立学校でも食育支援を行っている料理研究家の長島由佳さんも協力するなど、支援の輪が広がったという。竹川さんは「皆さんの温かい支援に感謝。物理的に人との距離を保たないといけない時だが、心のつながりは切らさないよう、利用者に寄り添った活動をしていきたい」と話し、夏休み中も支援を継続する。
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