新型コロナウイルスは企業で働く従業員の働き方や仕事に対する考え方も大きく変えた。
井土ケ谷下町の電気設備工事業、向洋電機土木株式会社は、社員やその家族に安全・安心の環境で働いてもらおうと、新型コロナウイルスの抗体検査や唾液によるPCR検査を行うなどしている。倉澤俊郎社長にそのねらいなどを聞いた。
予防策の効果確認
――新型コロナウイルスの感染歴を調べるための抗体検査やソフトバングループが始めた唾液によるPCR検査をすぐに取り入れたねらいは。
「自粛生活が続いた後は、それぞれの感染予防策が適切だったのかを知る一つの手掛かり、区切りにしたかった。国の検査数がなかなか増えない中、自分たちで何かができればと考えて検査するようにした」
――社員の反応は。
「検査は社員や同居する家族も対象にしているので、『安心できる』という声が多い。11月14日には会社として初めてインフルエンザ予防接種を実施したが、ほとんどの社員が家族と一緒に接種していた。私自身、長崎の介護施設にいる母親に会うために現地へ行こうとしたが、施設や周囲の目が厳しいと感じた。PCR検査で陰性だったことを伝えられると反応も変わってくる」
――検査を増やせば、陽性者が出る可能性も高くなってくる。その場合はどう対応するのか。
「当然、保健所の指示に従うのが大前提。社員が感染したことを公表し、業務は代わりの者が担当する。コロナ禍以前からテレワークを進めてきたので、仮にそうなったとしてもスムーズに対応できる」
――コロナ対応以外に社員の健康維持に関して取り組んでいることは。
「以前から社員に人間ドッグの受診を推奨している。35歳以上の社員が受診する場合は費用を会社が全額、35歳以下は半額負担するようにしている。これも業務の一環と考えている」
健康でやる気に
――それだけ社員の健康を大切にするのは。
「こうしたことが社員の働き甲斐、やる気につながると思う。検査をしたから売り上げが上がるとか、費用対効果で考えてはいけない」
――今後、考えている取り組みは。
「唾液によるPCR検査は年内に2、3回目を行いたい。『会社としてPCR検査を実施したいが、どうしたらいいか分からない』という企業があれば、一緒に協力して行えるようにすることも考えたい」
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