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「特別自治市」へ大綱改定 8年ぶり、来春目指す

社会

掲載号:2020年11月26日号

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 二重行政の解消などを目的に県から独立する「特別自治市」を目指す横浜市は、来年3月をめどに「横浜特別自治市大綱」を8年ぶりに改定したい考えだ。年内に諮問機関の答申を受ける予定で、大綱を基に引き続き国への要望を続け、停滞している議論を動かしたい意向だ。

     ◇

 大阪市で11月1日に「大阪市廃止・特別区設置」の是非を問う住民投票があり、僅差で反対が賛成を上回り、全国の注目を集めた。この結果に指定都市市長会会長を務める横浜市の林文子市長は「関心が高まっている今こそ、それぞれの地域にふさわしい大都市制度を実現することが必要」との談話を出し、制度見直しは急務との考えを示した。

二重行政解消へ

 横浜市が目指す大都市制度の形式「特別自治市」の主眼は、「市内で神奈川県が担っている事務を全て市に移して二重行政を解消する」というもの。市政策局の担当者は特別自治市のポイントとして▽現在市と県の間で権限が分かれる河川管理やがけ地の対応などを一本化でき、効率化が図れる▽市行政の仕事量に見合う地方税の配分を目指す――とする。

 全国で進む大都市制度の議論の背景には、急速に進む高齢化や今後整備が必要となる公共施設の老朽化に伴う保全・更新への費用増大といった行政課題がある。横浜市は市長の諮問機関として「大都市自治研究会」を設置して検討を重ねており、同研究会の答申を年内に取りまとめた上で、来年3月までに大綱を改定したい考えだ。

 横浜市の姿勢に対し、県は「二重行政はない」という立場だ。個別に調整して権限を委譲すれば足りるとし、税収など県内他自治体への影響もあることから慎重な姿勢を示す。

 市は16年に県と事務処理について議論する「調整会議」を設置。これにより、パスポートの発給申請受理事務が19年10月に県から市に一部移譲され、都筑区にパスポートセンターが開設された。11月16日にも川崎市を交えた調整会議があり、県が持つコンビナートに関する許認可権限の移譲について話し合われた。

 神奈川大学経営学部(財政学)の青木宗明教授は「税源を移せば県内自治体に当然影響は及ぶが、横浜が責任をもって財政面など周辺自治体をフォローしていく方法もあるはず」と指摘する。

国の議論動かす

 制度実現には国の法整備が不可欠だが、議論が停滞しているのが現状で、市は国への要望を続けていく。市政策局の担当者は「住民の理解を深め、メリットを感じてもらうことも重要。丁寧に意義を周知していきたい」と話す。

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