市立横浜総合高校(小市聡校長)の3年生が南区内で多発する特殊詐欺を撲滅しようと、注意を呼び掛けたポスターを制作した。市営地下鉄弘明寺駅の2番線ホームに2月28日まで掲示される。
南警察署によると、昨年、南区で発生した特殊詐欺の被害額は約1億1千万円。中には1件あたりの被害額が1千万円を超えるものも報告され、依然として警戒が必要となっている。昨秋、南区役所などの行政機関はこうした状況を改善しようと、総合学習の時間で地域課題の解決に取り組む同校に相談し、3年生が協力することとなった。生徒たちは密集、密接、密閉の3密状況を作り出さずに、より多くの人の目に留まるポスターでの啓発を決めた。
制作は複数のグループに分かれて実施。警察などに電話取材を行い、特殊詐欺の手口や予防対策を聞いた上で取り掛かった。そこでSNSを使った詐欺に10代、20代も被害に遭っていることを知り、LINEで騙す手口に注意するように呼び掛けた内容など、若者へのメッセージ性が強いポスターに仕上げた。1月下旬には完成した作品を披露する発表会を校内で開き、松山弘子区長もビデオ会議で参加し、若者ならではの視点に拍手を送った。
発表会で大賞と準大賞に選ばれたポスターを市営地下鉄弘明寺駅に2月8日から掲示。同駅構内で2月15日に行われた「特殊詐欺・契約トラブル啓発キャンペーン」では、区の職員らが「あの手この手の悪徳商法にご注意」と書かれた除菌シートを配りながら、生徒が作ったポスターを見るように利用者に呼び掛けた。この日、3年生を代表してキャンペーンに参加した木下雅之さんは「特殊詐欺の中にはSNSやインターネットを使った手口もあり、自分たち若者も他人事ではないと思った。一人でも多くの人の目に留まり、南区の特殊詐欺被害が減ることを願いたい」と話した。
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