主に輸出用として制作された横浜彫刻家具の展示会が横浜市歴史博物館=都筑区=で行われている。井土ヶ谷上町在住の家具職人で「横浜マイスター」に認定されている内田勝人さんが老朽化した家具を修復し、9月30日まで展示している。
横浜彫刻家具は1890年代後半から1930年代まで、輸出用品として作られたもので、ほぞ組みと呼ばれる工法とカンナによる仕上げが最大の特徴。椅子や机、たんすなどに松竹梅などの東洋的デザインを施した和洋折衷の家具として知られている。作られた期間が短く、国内に残されたものは個人所有の場合が多いので、普段は見ることが難しいという。
同館は株式会社サカタのタネ=都筑区=の元会長、坂田正之氏が市に寄贈したものを4点展示。詳細は同館【電話】045・912・7777。
生活感を伝える
家具を修復した内田さんは中区の開港記念会館や山手カトリック教会などの家具製作、修復に携わってきた。2013年には専門技術を身につけた職人の称号「横浜マイスター」に認定された。内田さんが作ったいすは南区総合庁舎内に置かれている。
内田さんは「家具が使われていたことが分かり、歴史を感じられるように直し過ぎないことを意識した」と話し、あえて細かい傷などはそのままにしたという。「家具に付いた傷は家族の思い出でもある。皆さんにそういった部分も見てもらえれば」と話している。
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