南区政の今年度の目標や取り組みを示す「運営方針」が5月20日に公表された。この中では新型コロナウイルス対策を区のさまざまな部署が連携しながら、一丸となって取り組むことが改めて明記された。また、区役所内のコミュニケーションを重視し、横のつながりを強めながら、チーム力を高め、暮らしやすい南区をつくっていくことも示された。
運営方針は区の取り組み、事業の方向性を示すもので、この時期に各区が公表している。
南区の基本目標はこれまでと同様に「区民との協働で『あったかい』南区をつくります」とした。目標達成のための施策も過去と同じ「減災」「賑わい」「健やか」「こども」の4つを重点分野と位置付け、それぞれの分野で南区が抱える課題に対応していくとした。その上で「新型コロナウイルス感染症対策に区役所一丸となって取り組む」とし、喫緊の課題であるコロナ対策への強い決意を示した。
相談や予防啓発
コロナ対策として、相談対応や感染拡大の防止、予防啓発に取り組むとしている。市全体の対策は健康福祉局が主導で決めているが、それだけではカバーできない地域に合わせた細かい対応は区が行う。南区の新型コロナの感染症患者は5月20日までで1925人。区別では港北区(2358人)に次いで多く、人口あたりの割合でも中区に次いで2番目に多い。
感染症対策と同時に運動習慣の定着や介護予防など、関連する取り組みも進め、健康づくりを図っていく。
地域活動再開を支援
運営方針の4つの重点分野を支えるものとして、これまでと同様に「地域の力」を据えた。コロナ禍で地域活動が停滞していることを受け、特にICTを活用した活動再開へ向けた動きを支援することを強調した。
区は昨年10月から、ビデオ会議を町内会活動にも取り入れてもらうためのタブレット端末体験会を始めた。今年度も継続し、用意した端末で町内会や団体にビデオ会議を体験してもらい、希望があれば端末を貸し出す。
チーム力高める
方針では、組織運営についても触れ、「区役所全体のチーム力を生かした運営」として、「業務について気づいたことは何でも日常的に報告・相談するなど、双方向のコミュニケーションを図る」とした。部署にこだわらない「横のつながり」を育み、区役所一丸となって暮らしやすいまちづくりに取り組むとしている。
運営方針公表に関し、南区の松山弘子区長は「コロナ禍の中、区民・地域の皆さまとの信頼関係をこれまで以上に築きながら、防災など、身近な課題へしっかりと取り組みたい」とコメントしている。
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