6月に南区薬剤師会の会長に就任した 眞弓 純さん 宮元町勤務 52歳
「生涯かかりつけ」の存在に
○…約60の薬局が加入する組織のリーダーとして舵を取る。5月まで副会長を8年間務め、薬物の危険性を訴えるチラシを弘明寺商店街で配布するなどの地域活動を縁の下から支えてきた。今は通常業務と新型コロナウイルスワクチン接種を両立する日々で忙しさが増すが「気軽に相談できる『まちの薬剤師』の役割を忘れず、皆さんの不安を少しでも解消できれば」と誠実に語る。
○…実家は宮元町の「信堂薬局」。薬剤師の両親の影響もあって薬学部に進学したが「実家を継ぐ気はあまりなかった」と卒業後は函館と東京で10年間、製薬会社の営業マンとして病院などを駆け回った。「医療業界全体を見たことや相手のニーズに応えようとする意識は今に活きている」ときっぱり。信堂薬局近くに「まゆみ薬局」を開業した両親の助けになろうと、30代半ばで薬剤師の道に進んだ。
○…市内で高齢化率の高い南区。自身も在宅サービスに取り組む中、「認知症を初期からサポートできるよう、介護施設などとの連携が大切」と唱える。医師、看護師らと大規模災害時に備えた合同での医療救護訓練なども行う。「薬の管理など、災害時における薬剤師の責任は大きい。そういった重要な役割を若い薬剤師に理解してもらえるように教え伝えていきたい」と後進の育成にも余念がない。
○…趣味はワインでワインセラーを持つほど。「同じブドウでも作る人によって味が違うのが面白い。外でお酒が飲めないのは残念だけど、家でのんびり晩酌するのも悪くない」と笑い、束の間の休息を楽しむ。コロナワクチンの接種が進み、常備薬の服用などに関する相談も増えている。地元から必要とされる「生涯のかかりつけ薬局」の責務を全うする。
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