お三の宮日枝神社(角井瑞宮司)=山王町=の例大祭で9月19日に予定されていた大神輿の巡行が中止になったことが1日に発表された。新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、当初の予定を変更して決めたもの。
当初、大神輿巡行は奉仕者を制限し、南区と中区の氏子町内をほぼ一巡する形で通っていたコースを大幅に短縮して行う予定だった。しかし、感染症の再拡大を受けて、町内の意見などを聞いた結果、巡行の中止を決めた。巡行は昨年も中止になっていた。
大神輿は1934年に作られ、高さが約5mがあり、横浜随一の大きさとも言われ、「千貫みこし」とも呼ばれている。かつては3日間にわたって飾り立てた牛が引いていたが、現在は小型トラクターがけん引して巡行している。
18、19日に参拝可能
制作から約90年が経過しており、今年の例大祭後に大規模な復元修繕を行い、神社創建350年となる2023年にお披露目されることが決まっている。今年の巡行は中止になったものの、18、19日の日中は、みこし庫を開放し、参拝できるようにする。
例大祭は1年ごとに「本祭り」と「陰祭り」に分かれており、今年は町内神輿の連合渡御がある本祭りの年だったが、これを来年に延期する。
角井宮司は「大神輿の巡行には、疫病退散の願いもあったので中止は残念」としながらも「創建350年の記念大祭が盛大に開催できることを祈りたい」としていた。
神社側は、創建350年の奉祝記念事業として大神輿の修繕とみこし庫の耐火・耐震工事を行う。ほかにも、境内の整備や社務所の屋根葺き替えも予定し、総事業費は7千万円。広く奉賛金を募っている。角井宮司は「横浜市民の財産ともいえる大神輿を永代に残すための整備で、賛同していただければ」と呼び掛ける。例大祭、記念事業に関する問い合わせは同神社【電話】045・261・6902(午前9時〜午後5時)。
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