困難な状況、将来へ貴重な経験
新型コロナウイルスの感染収束が見えない中、店舗をオープンしたり、起業する人もいる。このコロナ下でなぜオープンを決めたのか。経営者らの思いを聞いていく。
横浜橋から「祭り」で元気発信
横浜橋通商店街に7月19日に開店した「タコとハイボール横浜橋店」は居酒屋風たこ焼き専門店。「タコとハイボール」は全国に20店舗以上あり、フランチャイズ(FC)運営で展開されている。
横浜橋店のコンセプトは「祭り」。祭囃子が常時流れる店内は、約10人が座れるカウンターがあり、目の前で焼かれるたこ焼きを味わいながらハイボールが飲め、テイクアウトも可能。しかし、緊急事態宣言によって、店名にもなっているハイボールは提供できない状態が続く。
店舗責任者の坂場正裕さんは、「世の中に元気がない時だからこそ、店から元気を発信したい」と開店を決めた。すでにFCで大和市に1号店を出しており、「3年間で5店舗」が目標。坂場さんは「これだけ人通りのある商店街は珍しい」と数カ所の候補地から横浜橋に決めた。「商店街の方は優しく、温かい」と下町の良さを実感している。
酒類が提供できない現状は「とても厳しい」と語る。それでも、きゅうりの浅漬けやキムチなどの一品料理を用意するなどの工夫を重ねる。「厳しい今こそ頑張って挑戦しなければ、この先も続けられない」と、困難な状況を乗り越えられれば、そこで得られた経験で店舗やスタッフが強くなり、先には明るい状況が広がっていくと信じている。
店舗スタッフは6人。本来ならあるはずの客同士の会話は難しいが、その分、スタッフが通りを歩く人に店内から声を掛けるなど、可能な範囲で「祭り」の雰囲気を出そうと盛り上げている。
スタッフの中村綾子さんは「一度来店されたお客様がすぐにまた来ていただけるなど、応援してくれる方が多いです」と笑顔を見せる。
坂場さんは「見て、入って、食べて楽しく、記憶に残る店でありたい」と願い、下町の商店街に元気と活気を発信していく。
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