現代美術家のアトリエ見学会が10月16日、17日に弘明寺観音近くのGM2ビルで行われた。新型コロナウイルス対策として、完全予約制で開催されたが、作品を見ようと多くの人が訪れた。
これは同ビルで活躍する2人の現代美術家が企画したもので、ビルの2階と3階で行った。2階では南区在住の現代美術家、渡辺篤さんが「アイムヒアプロジェクト」の制作過程などを公開。同プロジェクトは渡辺さんがコロナ禍で人との交流が減って、生きづらさや孤独感を抱える人に「つながり」を感じてもらおうと企画した。さまざま理由から、引きこもらざるを得ない状況の人に月を撮影してもらう。それらを日付順にして展示する。自らも引きこもり経験があるという渡辺さんは「職場の人間関係に悩む、障害があるなど、コロナに関係なく外に発信するのが難しい人がいる。アフターコロナにプロジェクトの集大成を定めている」と話す。
3階で活動する小泉明郎さんは大学卒業後、英国・ロンドンで映像表現を学習。そこで得た知識を活かし、現在は現実と虚構を織り交ぜたVR(仮想現実)などを作っている。今年の文化庁メディア芸術祭でアート部門大賞を受賞するなど、大舞台で活躍を見せる。今は内装作業中で、12月末までにアトリエの完成を目指し、見学会では今後の展望や近況を話した。小泉さんは「解体した資材を活用し、皆さんに楽しんでもらえる空間にしたい」と意気込みを語る。小泉さんのアシスタントの映像も流し、若手アーティストが発信する場所にしたいとも。
GM2ビルを管理する泰有社の水谷浩士さんは「渡辺さんと小泉さんはすばらしい芸術家。彼らとともに弘明寺のまちを盛り上げていきたい」と話した。
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