蒔田公園を使ったアートイベント「光のぷろむなぁど アート&防災カフェ」が12月4日に行われる。ろうそくなどを使ったアート作品が公園に並ぶほか、初の試みとして防災に関する体験企画を用意。昨年の開催は感染症の影響を考慮し、一般公開しなかったことから、主催の市民団体は「顔が見える関係を作るためにも来場してほしい」と呼び掛ける。
「光のぷろむなぁど」は2008年、吉野町市民プラザの事業として始まった。公園のある蒔田地区と周辺の住民のつながりをつくることを目的に、09年から蒔田公園周辺の町内会住民らによる「大岡川アートプロジェクト実行委員会」が主催し、毎年12月にイベントを行ってきた。
アート作品の展示のほか、公園周辺飲食店による屋台出店、公園親水広場をステージにしたコンサートなどを実施。周辺小中学校の児童・生徒の作品展示や演奏もあり、子どもたちの活動発表の場にもなっていた。
しかし、昨年は新型コロナウイルスの影響でアート作品の動画撮影、配信のみにし、公園での一般公開を行わなかった。同実行委員会は「『人のつながり』を大切にする取り組みなので、顔を合わせる機会が作れなかったのは残念だった」と振り返る。同時に「顔が見える場を作ることが大切だと再認識した」という。
日枝小児童発表も
今年の開催に関し、実行委は公園周辺の町内会らと協議を重ね、公開形式での開催を決めた。屋台やステージを設けてのコンサートは行わず、アート作品展示に重点を置く。ろうそくやLED電球を使ったペットボトルキャンドルが1千個以上、公園に並ぶ。日枝小学校の4年生が作った竹や和紙を使った行灯も展示され、2年生がプログラミングを用いて使った魚の絵がプロジェクターを通して公園内に投射される。金管バンド「ブライトチェリー」も登場。
前代表の遺志継ぐ
初の試みとして、防災に関する企画を実施。同日に関内・関外の川の活用を考えるイベント「運河チャレンジ」が開催され、午後2時から蒔田公園そばで水難救助訓練がある。それに合わせ「ぷろむなぁど」も南消防署や消防団の協力を得て、火災発生時を想定した煙体験や水消火器の使い方体験などを行う。
防災企画を行うことに関し、実行委は「災害時こそ顔が見える関係が大事になる」と説明。2017年まで実行委の委員長を務め、蒔田公園のある宮宿花1・2丁目町内会の会長だった杉山孝一さんは「災害時は町内会員でもそうでない人も助けなればならない。その時にお互いのことを知っおくことが大切」との考えで、「光のぷろむなぁど」を進めてきた。しかし、杉山さんは17年の開催直前に急逝。地震や台風など自然災害が身近になる中、実行委はイベントを通して防災への意識を高めることが必要だと考えるようになった。
11月14日には、公園を使い、防災に関する取り組みや疑問を気軽に話し合える「防災カフェ」を実施。今回の企画ではエコノミークラス症候群にならないためのヨガなどもあり、「気軽な雰囲気で防災について考えてほしい」という。防災企画は午後2時から、キャンドルイベントは4時30分から。詳細は実行委(ohokagawaart.koho@gmail.com)にメールで問い合わせを。
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