弘明寺観音にある「身代地蔵菩薩」が奉納から20年を迎えたことを記念する法要が4月21日に行われた。身代地蔵は京浜急行電鉄が会社設立100周年を記念して2001年に設置したもの。20年が経過し、参拝者や近隣住民に親しまれる存在になっている。
京急電鉄100周年で奉納
京急と弘明寺観音の関係は古く、1929年に京急の前身である「湘南電気鉄道」が寺の裏山を切り崩して「弘明寺駅」が誕生したことまでさかのぼる。寺の最寄り駅として京急が多くの参拝者の「足」になっている。
階段中腹で見守る
京急は会社設立100年を迎え、感謝の気持ちを地域に還元したいと考え、身代地蔵の奉納を寺に相談し、2001年6月に奉納された。寺の仁王門から本堂へ上がる階段の中腹にあり、全ての人々の病気平癒、身体健全を祈願するものとされる。身体の悪い部分と同じところをタオルやハンカチでさすることで、自身や家族の身体を癒やしてくれるとしている。
20周年の記念法要は当初、昨年秋に行う予定だったが、コロナ禍で延期していた。京急関係者のほか、近隣町内会や弘明寺商店街の役員ら約50人が出席。菅義偉前首相も東京から駆け付けた。
法要では住民の代表がタオルで身代地蔵を丁寧に拭いた。京急の原田一之会長は「弘明寺駅は京急沿線の真ん中辺りにあり、身代地蔵でいえば、へその位置にある」とあいさつし、「これからも参拝される方に多くさすってもらえれば」と話した。本大岡地区町内会連合会の根本守会長は「身代地蔵は私たちを癒やしてくれる存在」と20年で地域のシンボルになっているとした。
弘明寺の美松寛昭住職は「正月になると、本堂への参拝とは別に、身代地蔵菩薩への参拝の列ができるほど。こうして作られた癒やしの場を100年、1000年と長く守りたい」と話した。
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