「障害者に運動習慣を」大岡小でNPOが教室

社会

掲載号:2018年5月31日号

  • googleplus
  • LINE
バドミントンをする参加者
バドミントンをする参加者

 障害者や運動が苦手な子どもを対象にした教室が毎週火曜日、大岡小学校で開かれている。教室はNPO法人が主催し、体力向上や運動習慣を身に付けてもらうことを目的にする。保護者からは「引きこもりがちだった子どもが教室に通ってから積極的になった」など、運動によって前向きに生活を送れるようになったという声も出ている。主催者側は「もっと多くの人に参加してほしい」と呼び掛ける。

 教室を主催するのは、スポーツを通して子どもの自立や健康づくりを支援するNPO法人「スマイル横浜」。同法人が知的障害者ら南区の地域作業所利用者向けに体操教室を開いたのがきっかけとなり、2010年から週1回の「運動が苦手な子の教室」が始まった。

苦手意識を克服

 毎週火曜日の午後5時から、大岡小学校の体育館を使用。前半1時間は中学生まで、後半の6時からは高校生以上が対象。5月22日は、前半にドッジボール、後半はバドミントンを行った。後半の部には現在、19歳、20歳、22歳の男性3人が通う。バドミントンのゲームでは苦手な人のために、ラケットを構えている位置にシャトルを打つなど、参加者同士が互いの状況を見て、全員が楽しめるように配慮している。

 この時期、学校ではスポーツテストが行われるが、指導するスマイル横浜の松下正一郎さんは「知的障害がある子どもにとって、テストのように決められたルールで運動をするのは難しい」と話す。「障害者の中には運動に苦手意識を持っている人が多い。学校では体育の授業があるが、卒業すると運動習慣がなくなってしまう」とも話し、健康面への影響もあるという。

明るい性格に

 1年前から教室に参加する知的障害のある男性の母親は「以前は家に引きこもり、外出しなかったが、教室に通うようになって、明るくなり、ここに来るのを楽しみにしている」と語る。教室開始当初から息子を通わせる伊藤里香さんは「指導者の方が決して怒らず、いつもポジティブな声を掛けてくれるので、今ではスポーツが好きと言えるまでになった」と話す。また「息子は不慣れな社会人生活で不安定になっていたが、毎週、教室で顔を合わせることで、ストレス発散につながっている」と今では生活に欠かせない時間になっているという。保護者からは「仲間がいるので、自分の気持ちも楽になった」との声も聞かれる。

 小中学生の参加は10人前後で、男子中学生は「人が多くなれば、もっと楽しくなると思う」と話す。松下さんも「運動したいという人は潜在的に多くいるはず。障害の有無にかかわらず、運動が苦手な人はぜひ」と参加を呼び掛ける。さらに「将来は、後半の参加者が、小中学生を指導するようになってほしい」と成長に期待する。

 参加には入会金や会費が必要。問い合わせは同法人【電話】090・8112・8235。

小中学生の参加者と指導者
小中学生の参加者と指導者
  • googleplus
  • LINE

南区版のトップニュース最新3件