35周年を迎えた混声合唱団コールフリージアの指揮者、指導者を務める 鈴木 昌子さん 85歳
歌の本質突き詰めて
○…フォーラム南太田で練習している合唱団の指揮、指導を35年間務める。5月22日に行われた35周年記念演奏会を終え、「ほっとした。合唱団設立から35年が経っても長いとは感じない。いろんな人と出会えて人生の勉強ができる」と微笑む。合唱団以外でも個人の演奏会やフランス歌曲研究会の委員として積極的に活動している。
○…生まれも育ちも鎌倉。叔母がオペラ歌手として活動しており、幼少期から強い憧れを持っていた。「戦後で世の中が混沌としていた中、父親からは音楽の道に進むことを反対されていた」と話す。しかし、「好きなことをしても自分で責任を持つ」という父の教えを胸に、東京藝術大学音楽学部声楽科に進学し、音楽家の道へ。卒業後は都内の学校で音楽教師として勤務したが、子育てもあり退職。音楽教室の講師として働く。
○…コールフリージアを設立するきっかけは県の老人福祉センター主催のサークルに講師として招かれたことからだった。「音楽教室が少なかったため、100人以上が集まった」と笑う。その後、教室は終了したが、続けたいという生徒の声から独立を決め、指導を始めた。現在、コールフリージアの団員の平均年齢は80歳を超える。笑顔で指導するが、音楽については一切妥協しない。「いろんな歌があり、一人ひとり好きな歌も違うが、本質を突き詰めてほしい」と力強く話す。
○…鎌倉市在住。鎌倉と南区の合唱団を指導し、個人の演奏会も行う。「年齢を理由に諦めるようなことはしたくない。目標があるから頑張れる」と笑顔。体を動かすことも好きで、時間ができたらスポーツにも挑戦したいと話す。今後はさらに団員を増やし、合唱団40周年を迎えることが目標。歌の本質を問い続ける。
|
|
|
|
|
|