南永田山王台地区の歴史や魅力を踏まえた上で、地区内の道路に愛称を付けるためのプロジェクトが始動した。同地区連合町内会(岩田春男会長)と南区役所などが主催する人材育成講座の第1回を9月28日に行い、11月まで3回の講座の中で地区の魅力などを確認していく。取り組みを進める団体の関係者は「仲間づくりを進めながら、幅広い世代に参加してもらい、愛称を付けることにつなげたい」と話す。
講座は南永田山王台地区の魅力を探しながら、地域の担い手育成やまちづくりにつなげる目的で同地区連合町内会と地域活性化を目的に活動する「ふるさと創生の会」、南区役所の3者が主催。区が各連合町内会を対象に取り組む「みなみ・地域づくり大学校『寺子屋みなみ』」の事業として進められる。
同地区には住宅が多く、同じような道幅の道路が縦横に走っており、地区外から訪ねて来た人が目的地を見つけづらいという課題があった。これまで、清掃活動や竹を使った玩具作りなどを行ってきた創生の会が課題解決を目指し、道路に名前を付けることを考案。その前段階として、地域の歴史や現状を知り、活動に協力する仲間を募ろうと、「寺子屋」を使って講座を開くことにした。
講座はまちづくり活動に詳しいNPO法人「夢・コミュニティ・ネットワーク」がコーディネーターを務める。3回講座の初回には地区住民約20人が参加。市まちづくりコーディネーターの山路清貴さんから、南永田山王台の成り立ちや地理的な特徴などについて話を聞いた。山路さんは「この地区は市電が走っていた地域といわゆる市街地の境目にあり、村型と都市型のコミュニティが交わる場所」と説明した。
10月30日の第2回講座では、地区内を実際に歩いて、今まで気が付かなった点などを見つけていく。11月の最終回はそれらをまとめ、その先の愛称付けへつなげていく。
ふるさと意識を
愛称を付ける道路の範囲や時期、選考方法はこれから決めていく。創生の会の堀木一男さんは「この場所は子どもにとってふるさとであり、今後の取り組みの中で子どもも参画できるようにしたい」と展望を語る。
山路さんは港南区で実際にあった愛称付けの取り組みを例に出し「愛称を考える取り組みを通して、防災や福祉のことを意識するようになる」と話す。同地区連合町内会の岩田会長は「地区には坂が多く、坂の上と下に住む住民が融合できるようにしたい」と話し、愛称付けに取り組む中で、地域の一体感を醸成したいとした。
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