南消防団で本部部長を務め、秋の叙勲で瑞宝単光章を受章した 田中 正さん 弘明寺町在住 78歳
まちの安全40年守る
○…2012年まで40年間、南消防団に所属。班長や分団長を経て最後の2年間は区内6つの分団をまとめる消防団本部部長を務めた。その功績が認められ、消防団長や民生・児童委員など、公共的な職務を果たした人に与えられる「瑞宝単光章」を受章した。「受章を聞いた時にはとても驚いた。弘明寺観音のお膝下で活動できたことがうれしい」と微笑む。
○…東京出身。小学生の時、弘明寺に移り住んだ。大岡小学校、南中学校卒業後には手先の器用さを活かして家具店や大手電機メーカーで家具の製造や工業製品の検査員として勤務した。
○…消防団入りは30歳の時。団員の誘いを受け入団した。訓練に加え、多くの消防大会にも参加した。「猛暑の中や仕事帰りで行ったポンプ操法訓練はとても厳しく、強く印象に残っている」と話す。10年に消防団本部部長に就任すると、前年に寿消防団と大岡消防団が統合して誕生した南消防団の業務統一化や円滑化のために話し合いを重ねた。「消防団はさまざまな年代や職業の人が集まっている。団員との会話など、経験の全てが自分の勉強になった」と振り返る。雪が降る中の巡回や火災発生時の徹夜での消火活動など「大変なこともたくさんあった」と話す。そんな時、近所の人の「ありがとう」や「安心して住むことができる」という感謝の言葉が活動の原動力となっていた。
○…現在は妻と2人暮らし。団員の時は火災が発生すれば夜中でも駆けつけなければいけなかった。「妻の応援があったからこそ続けられた」と笑顔。最近では趣味で植木を行い、大菊の栽培を楽しむ。「弘明寺に住んで70年以上になる。今後も消防団で学んだ知識を活かして地域に貢献していきたい」と話し、弘明寺、南区を見守り続ける。
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