庚台の「光明寺」にある「木造地蔵菩薩坐像」が11月5日、横浜市の指定文化財になった。
指定文化財は国や県指定の文化財のうち、横浜の歴史や文化などを理解する上で重要と判断されたものが選ばれる。今回を含めて162件の建造物や絵画、彫刻などが指定されている。南区からは宝生寺の本堂などが指定されており、光明寺の木造菩薩立像も対象になっている。
仏は身長が一丈六尺(約4・8m)という言い伝えがあり、そこから仏像の背丈もその大きさを「丈六(じょうろく)」という基準にして作られることが多い。光明寺の坐像は県内で2体しか知られていない丈六坐像の一つ。江戸時代に作られたとされる。
善光寺像の原型か
坐像に刻まれている仏像の彫刻者が長野県の「善光寺」にある国認定重要美術品の「銅造地蔵菩薩坐像」と同じであることや像の大きさ、形状が近いため、研究者から木造坐像が銅造坐像の鋳造(ちゅうぞう)の原型であった可能性が指摘されている。市教育委員会は善光寺の坐像の原型だった可能性を踏まえ「造像技法上の問題を考察する上で極めて貴重な文化財」という。
光明寺の石田一由住職は「寺にこの像がある経緯は分からず、善光寺との関係も含めて、今後解明されれば」と期待した。
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