横浜国大大学祭の実行委員長 矢島 直輝さん 神奈川区在住 20歳
これまでで1番のイベントに
○…大学祭の実行委員約70名のリーダーとして、運営をとりしきる。学校側との交渉、地域の人々や警察署との渉外など、大学祭の顔となる重要な役割。「大変だけど、終わった後の達成感を楽しみに頑張ります」と笑顔を見せる。
○…大学祭は新入生歓迎の5月とメーンとなる11月の年2回。今年5月の開催に向け準備を重ねていた頃、大震災が襲った。「祭りどころじゃない―」。自粛ムードの中で、開催さえも危ぶまれた。しかし「自分たちにできるのは、いい行事を作りあげて訪れた人々を少しでも笑顔にすること」との思いで大学と交渉。なんとか開催に漕ぎつけた。会場では被災者支援の募金活動も行い「小さな力だけど、できることをやれたのでは」と振り返る。
○…始めは「友達に誘われてなんとなく入った」という実行委員会。大きな行事を一から作り上げるやりがいに魅了され、委員長に立候補するまでとなった。「小さい頃からリーダーなんてやったことない。自分でも不思議ですね」と笑う。自分の性格を変えるほど大きなやりがいを見つけた瞳は輝いている。4ヵ月以上前から準備を続け、本番が近づくと学校に泊まり込んでの徹夜作業も珍しくない。当日も、パフォーマンスや屋台を楽しむ時間はほとんど無く、裏方に徹して大学祭を支える。それでも続けられるのは、「本当に達成感の大きさだけ」。毎年、祭りの後には感動して涙する委員が多いという。
○…数ヵ月後には就職活動を控える3年生。来月の大学祭が終われば2年半続けた実行委員の仕事からも引退する。「この大学祭が自分にとって最後の仕事になる。だから、これまでで1番立派なものにしたい」と熱く語る。後輩達からは、いつも明るくて話しやすいと親しまれる気さくな人柄。笑顔で仲間を率いる明るいリーダーは、学内から祭りの賑わいが消えた頃、ようやく静かに涙するのかもしれない。
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