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保土ケ谷区版 公開:2012年3月1日 エリアトップへ

自宅をギャラリーとして開放して「吊るし雛」の展示を行っている 山本 スエさん 仏向町在住 77歳

公開:2012年3月1日

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人生を「手作り」で紡いで

 ○…結婚を機に、夫の生家である仏向町に住んで半世紀あまり。手芸好きが高じて約20年前から始めた「パッチワーク」の素材には友人や知人から届く古い着物なども多いのだとか。「布の再利用みたいなものですよ」と謙遜するが、素材の色合いはもちろん年代にも気を配って仕上げた可愛い作品達からは、パッチワークに懸ける愛情と、強いこだわりを感じさせる。

 ○…自宅ギャラリーについても展示方法に工夫を凝らしている様子。「TVで吊るし雛を上手く飾っている古民家などが紹介されるとすぐに見学に出向く事もありますよ」とニッコリ。また作品を吊るす木枠や棚づくりは夫が担当しており「およそのイメージを伝えれば、庭に自生している竹を加工して作ってくれるんですよ」と、信頼を寄せる。

 ○…今では夫婦二人三脚、悠々自適なセカンドライフを満喫しているように見えるが、そこに辿り着く前には、義母の介護に心血を注ぐ日々があったと当時を振り返る。「元々ひとつの事に没頭する性分」という自己分析の通り、5年間にわたり寝たきりだった義母にも細かい心配りと献身的な介護を実践。独自の手法で床ずれまで完治させるなど、顕著な功績を上げたとして昭和60年には区から表彰された。パッチワークと同様に「やっぱり介護も手づくりが一番ですよ」としみじみ語るその言葉には、何でもお金で済ませようとする現代の風潮に向けての優しい警告が含まれていた。

 ○…パッチワークの腕を本格的に磨き始めたのは、その義母を天国に送り届けた後。数人の師匠に弟子入りして一気に才能を開花させ、約5年の歳月で教室を開くまでに成長を果たした。生徒に「作りたいものを作れば良い」と、自由な作品づくりを推奨するのは、自身がパッチワークに没頭できるこの日々が、厳しい環境にもめげず結婚、子育て、そして介護を必死にこなしてきた「ご褒美」だと思っているからに違いない。
 

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