保土ケ谷区桜ケ丘でこのほど、縄文時代から弥生・古墳時代にかけてのものと見られる複数の遺跡が発見された。竪穴住居や落とし穴、古墳の跡なども検出されたほか、土器片も大量に出土し、現在調査が進められている。
今回遺跡が見つかったのは、桜ケ丘2丁目の県立栄養短大跡地。同所でのマンション建設に先立つ埋蔵文化財発掘調査の中で発見された。
「星川桜ケ丘遺跡」と名付けられたこの場所からは、縄文時代前期・後期の竪穴住居址、弥生時代後期から古墳時代前期・中期・後期の竪穴住居址などが検出され、この地で各時代の「ムラ」が営まれていたことが判明。縄文時代の竪穴住居址からは割れた土器片が大量に出土した。
縄文時代の落とし穴も検出されたことから、動物などをとらえる狩場となっていたと考えられるという。
この他、弥生・古墳時代の「方形周溝墓」や古墳も見つかり、敷地の南側を居住域、北川を墓域としていたと推定される。
敷地の北側の遺跡は既に調査を終えて埋め戻されたが、南側では現在も調査を行っている。また、この遺跡の北側の丘陵地には発掘調査が進められている「神明台遺跡」や「仏向遺跡」などがあり、同時代のムラや墓が検出されている。
桜台小児童も見学
12月12日には遺跡のそばにある桜台小学校の5、6年生の児童が現地を訪問。関係者の解説を聞きながら、間近で遺跡や出土した土器を見学した。
関係者が墓穴の跡を指さしながら「大きなお墓に葬られた人を慕って、その近くに、親しい人のお墓を作っていました」などと説明すると、子ども達は興味深げに聞き入っていた。
児童らは「貴重な体験になったので、学んだことを社会の授業などで活かしていきたい」と話していた。
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