「金魚」が繋いだ2人の縁 地元芸術家、感激の対面
法泉在住の横浜国立大学大学院生・富樫奈月さんが、保土ケ谷公園で開催している個展会場に、同じ保土ケ谷区在住の芸術家、深堀隆介さんが来場。富樫さんにとっては尊敬してやまない深堀さんとの対面に、感激した表情をみせた。
4年前から影響
大学院教育学部で美術を専攻し、高校で非常勤講師を務めるなど創作活動を続けている富樫さんが、描きたいモチーフを決定づけたのは今から4年前。当時、新進気鋭のアーティストとして注目を集めていた深堀さんの保土ケ谷公園ギャラリーでの作品展だった。
深堀さんは「金魚」の儚(はかな)さや、様式美に魅せられ、器に樹脂を流し込み、その上に直接金魚の姿を描く独自の技法を開発。現在では国内外から高い評価を受け、数多くのテレビ番組などでも紹介されるなど頭角を顕しているアーティストの一人。富樫さんは、そんな深堀さんの作風に強い影響を受け、金魚を題材をした創作活動に邁進。1月26日まで開催している、初の個展開催にまで漕ぎ付けたのだという。
保土ケ谷在住つながり
今回の対面は、1月19日号の本紙「人物風土記」で、その存在を知った深堀さんが多忙の合間を縫い富樫さんの個展会場を訪問することで実現したもの。これまで直接は面識がなく、作品を通してずっと憧れ続けてきた深堀さんの訪問に緊張の面持ちだった富樫さんも「金魚が大好き」「保土ケ谷区在住」など、共通の話題を通して話しているうちに次第に打ち解けた様子。深堀さんも、同じ地元の若手アーティストに不思議な縁を感じた様で、若い頃の苦労話などを披露。さらに、今ではニューヨークやロンドンなどで個展を開催できるようになった経緯などを説明すると、富樫さんも自身の夢と重なる部分が多いようで、目を輝かせて聞き入っていた。
作風に親近感も
また2人とも金魚を「自分の分身」として捉え、その目を通して社会を見つめたり、水中以外の場所に存在させたりする作品を多く手掛けているだけに、展示作を前に、一緒に批評などをする場面もみられ、互いに有意義な時間を過ごしていた。
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