保土ケ谷区版 掲載号:2014年3月13日号 エリアトップへ

地域防災力と減災に注力 荒井局長インタビュー

掲載号:2014年3月13日号

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「日頃の自助共助を」と話す荒井局長
「日頃の自助共助を」と話す荒井局長

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から3年を迎えた。本紙では保土ケ谷区役所5階にある横浜市消防局で荒井守局長にインタビューを行った。荒井局長は、今後の防災対策と今後の方針について語った。

 --東日本大震災を受け、消防局ではどのような対策を進めてきましたか?

 「横浜市は、2012年10月に『横浜市地震被害想定』の見直しを行いました。全焼7万7700棟、死者1548人と前回の想定より大幅に被害予想が高まりました。新たな被害想定を受けて、『横浜市地震防災戦略』を策定し、想定被害を軽減するため、10年後の2022年度には、死者数と被害棟数50%減、避難者数40%減の減災目標を設定しました。

 消防局では、この目標の達成に向けて準備を進めています。昨年5月には、市内5か所の消防施設に自家用給油取扱所を整備し、大規模災害発生時に緊急性の高い車両の燃料供給体制を確立しました」。

消防団は地域防災力の要大島への災害派遣で学ぶ

 「また、エンジン出力や航続距離等が大幅に向上した高性能ヘリコプターの導入、狭あい道路において機動力を発揮するミニ消防隊の増隊等、消防としての備えを進めています」。

 --今後、想定される震災に向け、どのような施策に力を入れていきますか?

 「新たな被害想定では、火災による被害が激増していることを踏まえ、木造密集地域における延焼火災対策の強化が急務となっています。木造密集地域では、道路狭あい地域が多いため、先ほど述べたミニ消防車の整備を進めます。しかし、最も大切なことは出火防止と地域の消火能力の向上です。今年度は各区で、地域の実情に合わせた木造密集地域の延焼火災対策が進められています。消防団や自治会・町内会の協力を得て、スタンドパイプ式初期消火器具を使用した住民参加型の大規模な訓練や温泉施設の温泉水を消火水に利用する取組など、地域防災力の向上に向けた取組に力を入れています」。

消防団と連携

 --地域防災の一翼を担う消防団は、今後どのような役割が期待されますか?

 「昨年12月13日に『消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律』が制定されました。この法律は、東日本大震災の教訓や消防団を取り巻く環境の変化を踏まえ、消防団を地域防災の中核と位置づけ、地域防災力は消防団の強化によって充実強化することを基本理念としております。

 地域の中で郷土愛護の精神に基づき、地元に精通した消防団員は、地域防災力の要です。昨年10月、台風第26号により伊豆大島で大規模な土砂災害が発生し、横浜市消防局は緊急消防援助隊として災害派遣を行いました。同災害における活動では、地元を知り尽くした消防団との連携が、非常に重要なものでありました。今後も震災対策を進めていくうえで、消防団は、地域防災力の要としての役割が求められており、消防団と綿密な連携を図り、消防活動を行っていきます」。

高まる防災意識

 --今後の自助・共助の推進に向けた取組をどのように進めますか?

 「自助・共助の考え方に基づき、減災行動の普及啓発を推進していくことは、地域の防災力の向上にはなくてはならないものです。2013年12月に実施された内閣府世論調査を見ると、東日本大震災以降、全国的に防災意識が高まっていることが確認できます。消防局では、自助・共助の普及啓発を推進するために、市民が減災行動を習得できる中核施設として、市民防災センターの再整備を進めています。東日本大震災から3年が経ち、震災の教訓を風化させないためにも、『よこはま地震防災市民憲章』や『自助及び共助の推進に関する条例』などを踏まえ、市民の皆様に自助・共助の大切さを伝え続けていく必要があります。そのため、『自分の命を守る』自助意識と『お互いに助け合う』共助意識の啓発、そして、そういった行動を起こすことができる人材の育成を目指します」。

減災行動の普及を

 --最後に、市民へのメッセージをお願いします。

 「現在、南海トラフの巨大地震や首都直下地震など、大規模な災害の切迫性が指摘されています。内海トラフの巨大地震では、広域にわたる被害が想定されています。昨年12月に政府で発表した首都直下地震では、首都中枢機能への影響、膨大な数の被災者の発生(火災及び帰宅困難)、深刻な交通麻痺等が想定されています。大規模災害に対して、今後の災害対策を進めていくためのキーワードは『減災』です。そして『減災行動』とは、災害による被害をできるだけ小さくするための取り組みです。市民の皆様にお伝えしたいことが3点あります。まず、一つ目は、地震が起きる前に、水や食料の備蓄、家具の転倒防止など、備えをしっかりしておくこと。二つ目は、落下物から身を守るなど、実際に地震が起きた時の対処方法を知っておくこと。三つ目は、地震が起きた後の対応を知り、適切に行動をすることです。特に被害が大きいと予想される木造住宅密集地域の被害を軽減するためには、一人ひとりが火災の危険性を理解し、出火防止と初期消火の大切さを知ることが重要となります。この3つをしっかり受けて止めていただき、被害を少しでも小さくするよう、日頃より自助・共助に取り組んでいただき、備えを充実させてくださるようお願いします。消防局としても、防災・減災対策は、スピード感を持って実施し、市民の皆様の安全・安心な暮らしを実現していきますので、引き続き御支援・御協力をお願いします」

地域住民が主体の特色ある訓練
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