今春、保土ケ谷消防団の団長に就任した 藤巻 弥一さん 岡沢町在住 67歳
自分の手で街を守りたい
○…344人が在籍する保土ケ谷消防団の団長に、4月1日就任した。「自分たちの街は自分で守るという思いを胸に、地元に密着した活動をしたい」と意気込みを語る。今年2月の大雪時に消防団は、火災に備え消火栓の上の雪を除け、自主的に坂道の雪かきを行った。地域にいる利点を活かし、街の状況に合わせて動けるのが強み。「みんな地元を大切にしたいから」と、にこやかに話した。
○…消防団は緊急時に備え、大規模震災の対策訓練や、積載車緊急走行訓練、救急救命講習などを行っている。会社員の団員も増えたので、日曜日に訓練をするようになった。東日本大震災後、20代30代の団員も増えたが、まだ定員400人まで50名強足りない。「消防団不足は全国的な問題。保土ケ谷も団員募集が課題」と話す。
○…生まれも育ちも岡沢町。昔の里山から大きく変わったが、まだ緑が残る景色に心が癒される。東京農業大学卒業後、家業の農業を継いだ。春はじゃがいもと、きゃべつの収穫。昨年は、ほどじゃが焼酎の原料に出荷。保土ケ谷のお土産として持っていくそう。趣味は剣道。中学1年から大学まで続け、現在は月見台剣友会の会長を務め、小中学生に教えている。「剣道は生涯スポーツ、間合いがあるから体力差関係なく勝負できる」と言い切る。大学の剣道部OB会も楽しみの一つで、「必ず最後に大根おどりをするんだよ」と、大きな声で笑った。
○…今年度から分団長会議の定例日を11日に決めた。東北の消防団員が254人も亡くなった東日本大震災を忘れないためだ。「団員の安全確保もしっかり考えてなくては」と、気を引き締める。「本当は消防団があまり活躍しない街の方がいいんだけど」と、災害のない街を思い、思わず本音が漏れる。「保土ケ谷の安心と安全と、穏やかな街が続くますようにといつも願っている」と、穏やかな笑顔で締めくくった。
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