地元・保土ケ谷中学校のOBで元世界王者の大橋秀行さんが会長を務める「大橋ボクシングジム」に所属する、WBCフライ級王者・八重樫東(あきら)選手(31)が4月6日、東京・大田区総合体育館での防衛戦で快勝。3度目の防衛を果たし戦績を20勝3敗とした。次戦は元2階級制覇王者で39戦無敗(33KO)の強敵、ローマン・ゴンサレス選手(26)=ニカラグア=との対戦が濃厚に。八重樫選手は「ハイリスクの相手は勝って得るものも大きい。このチャンスを生かせるかは自分次第」と語気を強める。
常に「挑戦者」
大橋ジム入門と同時に旭区に移り住んでおよそ10年。「横浜に来てから人生が変わった。いろんな思い出がある」と話す通り、デビューの2年後、初の王座挑戦ではあごを骨折して敗戦。しかし「常に、試合の次の日に人生が終わるくらいの覚悟でいる」と、命懸けでリングに上がる持ち前のハングリー精神でリベンジを果たし、地元在住の世界チャンピオンに。最近では、保土ケ谷スポーツセンターの催しでファンサービスに努めるなど、地域をこよなく愛する世界王者としても親しまれている。
「世界一の父ちゃん」に
八重樫選手とは4年来の付き合いになる横浜市町内会連合会の佐々木明男副会長は「地元ではみんな元気をもらっているので、ずっと横浜にいてほしい。ぜひ前人未到の記録に挑戦を」と熱い視線を送る。
「次の試合に勝ったら『世界一強いお父ちゃん』って言っていいですよね」―。 小3の長男との、そんな約束と、地元の声援を糧に、強敵に挑戦し続ける。
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