栄養教諭として、上菅田小学校の児童の健康を見守る 西村 美智子さん 旭区在住 58歳
児童見守る世話焼きさん
○…子どもたちの健康を考え続け、今年23年目。赴任した小学校が、衛生面や食育などが県内で最も優れた学校が選ばれる「給食特別優良学校」として表彰されるのは、今回の上菅田小を含め4校目を数える。「これまで積み重ねてきたものが評価されて嬉しい」と笑顔で喜びを語る。
○…管理栄養士と教師両方の資格を持つ「栄養教諭」。管理栄養士として給食の献立作りなどをしながら、教師として、生徒たちに食の大切さを教えている。実は2007年に誕生した横浜市の栄養教諭第1号でもあるが、就任当初は苦労が絶えなかったという。食育という言葉がまだ浸透しておらず、栄養指導などの仕事を理解してもらえないことも少なくなかった。赴任した学校の校長から、「その仕事は意味があるのか」と言われ、悔し涙を流したことも。「そう言われたことで、子どもたちにしっかり指導できるよう、努力しなければと思うようになった」。その横顔からはたくましさが垣間見えた。
○…東京生まれで、小さい頃から世話焼きで料理が好きだった。妹や弟の食事を作るだけでなく、小学校高学年に上がるころには、共働きで忙しい両親に変わり、家族の食事を作ることも。自身の味の原点は「母の作ったサバの煮つけときんぴらごぼう」だが、当時の得意料理は野菜炒めとチャーハン。「妹や弟が『美味しい』と言ってくれるのが嬉しかった」と優しき姉の一面ものぞかせる。
○…休日も教材準備や配布するプリントの作成などに忙殺される中、趣味の華道が息抜きになっている。以前病院に栄養士として勤務していた頃、食事の盛り付けの彩りを勉強するため始めたが、今では華の虜に。「心を無にして花と対話をすることがストレス発散になるの」。入学式や卒業式でも花を活け、児童を祝う。健康との付き合いだけでなく、晴れ舞台でも皆の「世話焼きお姉さん」として子どもたちを見守る日々が続く。
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